九州産業大学 ヒューマン・ロボティクス研究センター 九州産業大学 ヒューマン・ロボティクス研究センター 九州産業大学 ヒューマン・ロボティクス研究センター

センター概要

ヒューマン・ロボティクス研究センターについて

 ヒューマン・ロボティクス研究センターは、「医学・工学・芸術学・経営学の連携によりリハビリ・介護プロセスを革新するロボット実用化研究拠点」として本学が平成25年に設立し、翌年度に文部科学省「平成26年度私立大学戦略的研究基盤形成事業(平成26~28年度)」により「独創的ロボット技術により介護支援現場を革新するリハビリ支援ソリューションの実用化展開」として採択され活動を続けています。

センター設立の背景

 センター設立の背景として国内の急激な超高齢化があります。厚生労働省の統計では2025年に65歳以上が人口の30%近くになると予測しています。高齢者がかかりやすい脳血管疾患では毎年30万人が発症し総患者数が133万人、死亡原因の第3位で寝たきり要因の4割を占めています。またこれも高齢者に多い転倒・転落の結果、脊髄の圧迫・引張による障害として非骨傷性頸髄損傷が多発し寝たきりになることが多いのです。こうした状況に医療介護の現場は十分に対応できていません。医療・介護費用は増加傾向にある一方で現場は慢性的な人手不足です。また保険制度による制約があります。その結果、入院治療期間や在宅・通院でのリハビリが制限されます。そこでリハビリや介護の作業を一部ロボットが代行することで、患者の機能回復の促進、療法士等医療介護スタッフの人手不足や負担軽減、医療介護コストの抑制を期待しているわけです。

高まるロボットへの期待

 ロボットへの期待を背景に国も様々な支援策を打ち出し一部のロボットが医療認可や保険点数を許可されるなどしています。しかし医療介護ロボットの実用化と現場への導入はいまだ本格化していません。その要因は、①現場を知らずシーズ指向の技術開発があること、②医療介護の一連のサービスの一部だけを単にロボットで置き換えていること、③ロボットを現場で活用する方法にまで踏み込んで提案していないこと、④医療福祉現場の現状を理解できる人材の不足にあると考えます。

課題解決に向けて

 こうした課題を解決するため、研究センターでは「ロボットの社会実装」をコンセプトに取り組んでいます。すなわち4つの柱である①現場ニーズに適切な技術シーズを組合せる、②ユーザーの立場に立ったプロダクトデザイン、③事業モデルまで加えた総合的ソリューション、④専門を横断する文理融合型教育による人材育成に取り組んでいます。また実用化のための5つの観点①TARGET(認証、安価、医療スタッフへのサポート)、②COST(レンタル・長期継続で費用回収)、③DATA(フォーマット統合、治療記録の総合的管理)、④RESEARCH(研究データの記録分析機能)、⑤FRIENDLY(ロボット普及活用教育)により検証しながら実用化を進めています。こうした取り組みを通じて、医療介護現場にロボットを実装し、現場の負担・人手不足・コストの諸問題の解消、現場サービスの効率化と競争力向上、地元産業への支援とアジア市場への展開を目指していきます。

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九州産業大学 ヒューマン・ロボティクス研究センター(HRRC)
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