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第4章:為替レート決定理論

 

   3章では、為替レートは外国為替市場においての需要と供給で決まることを確認しましたが、

それではそもそも「なぜドルの需要が多くなったり、」「ドルの供給が多くなったり」するのでしょうか。

   この辺りの問題意識から、国際金融論の経済理論が始まります。国際的な経済の取引は

大きく分けて、貿易のような財の動きと、資本移動のようなお金の動きの二つに区別できます。

貿易の変化が長い時間(数ヶ月から数年)かかるに対して、お金の動きは非常に短い時間

(数秒から数日)で激変します。

   為替レートを決定する要因としても、長期のものと短期のものに分けて考える方が

好ましく思われます。長期の理論は「購買力平価説」と呼ばれる理論で、短期の理論は

金利平価」の理論によって説明されます。どちらの理論でも重要となる基礎的な概念とは、

裁定取引と呼ばれるものです。これらの理論を理解するためには詳しく考え方を

学ばなければならないので、この基礎講座ではこれ以上踏み入るのは控えておきましょう。