情報科学科|機械電気創造工学科|スマートコミュニケーション工学科

今までは、「機械」と「電気」は、それぞれ独立した工学だった。
しかし、そこに「情報」技術が加わることで情報・機械・電気が融合する
いわゆる情報メカトロニクスの時代が幕開けした。
これからのモノづくり、ビジネス、社会の課題解決には情報・機械・電気の3要素を駆使して活躍するエンジニアが求められている。
そんな現状の一歩先へ向けて、九産大理工学部は新たな道を進み始めた。
情報科学科・機械電気創造工学科・スマートコミュニケーション工学科、
それぞれの立場から、新・理工学部から生まれる未来を語ってもらった。

情報科学科

基礎を知る。
仕組みを理解することが最も大切。

安武:情報科学科では、最先端のAIやIoTといった情報技術から、情報の基礎知識を体系的に学べるカリキュラムを用意しています。企業との連携による実践的な授業や学部横断プロジェクトなど、多様な実践的経験を通じて課題解決力と新しい技術をどう社会に役立てるかといった倫理観を養成します。インターネットから始まり、 今ではAIが話題になっていますが、それらを基礎からしっかりと学ぶことを大切にしています。

米元:今はアプリケーションで簡単に先端技術を使えますが、 その仕組みをまず知ることを必ず学びます。 それが分かった上で、どんなアプリケーションを作るのか?理論も学びつつ、モノをつくることができるような学生を育成するため指導しています。

どんな分野でも求められる
情報科学のスキル。

安武:今、ロボットをはじめ様々な機械・設備がソフトウェアを頭脳として動いています。自動車もソフトウェアが制御するシステムを重視しています。

米元:だから未来に目指せる業種は AIエンジニアやIoT開発者、データサイエンティスト、教育者、金融分野、製造分野でのシステム開発など活躍の場は多彩です。スマートシティや地域課題解決に貢献する専門家としてのキャリアパスも広がり、社会的ニーズが高い分野でリーダーシップを発揮できます。

石田:最新のテクノロジーを学び、課題を発見・解決できる力を身につければ、様々な分野で活躍できます。自らの興味を軸に深い研究へ進むもよし、社会課題解決に挑むもよし。この学科で、“新しい価値”を生み出す原動力になってください。

様々な夢をもつ人に学びの価値を。

安武:当学科は、先端テクノロジーを活用した社会課題解決に興味がある人や、数学を基礎とした論理的思考を深めたい人に最適です。人工知能や機械学習、アプリ・ゲーム開発、IoT、数学的アプローチ・教材開発、社会課題解決・地域貢献に携わりたい学生にはおすすめしたいです。

米元:今の時代は、AI関連についての基礎能力をもつデータサイエンティストが求められています。その意味で私たちはAIに限らずプログラミングの教育を一番重要視しています。社会から必要とされるソフトウェアを作れるIT技術者を目指してほしいです。

石田:また、情報科学科には2つのコースがあって、ひとつが情報技術コース。コンピュータを使っていろんな技術的な面を学びます。もうひとつが情報数理コースです。情報科学の分野を理論的に、あるいは数学的な面から学ぶコースで、こちらでは数学教員を目指している学生もいます。

機械電気創造工学科

本当に企業が
求めている人材を育成。

赤坂: 従来、機械工学と電気電子工学っていうのは工学の中でも一番古い学問分野で、長きにわたり日本の経済発展を支えてきた重要な学問です。どの大学でも別の分野としてカリキュラムが固定されてきたわけです。ところが、技術が進歩して、それぞれカバーする領域が広がって、独立していた分野がだんだん重なりをもってきたのです。すると、重なっている部分を知らないことには、現代の課題には対応
できないという状況が発生します。例えば自動車工学は機械工学の分野だったのですが、ハイブリッドにしてもEVにしても、機械工学の知識だけでは作れないという時代になりました。

福田:そういう状況で機械専門のエンジニアとして就職しても、電気や制御の知見を求められます。それは、これまでは企業に入ってから勉強していたのですが、大学で身につけておくことで、卒業後、短期間で活躍できるし、企業もそういう人材を求めています。

貞方:電気電子工学を卒業した学生も同じです。大学での教育と企業が求めている理想とのミスマッチが年々顕在化しているといえます。だから両分野をある程度分かった学生を育てる必要性に合わせて新学科が誕生したのです。

一つの学問ではモノを作れない
時代に対応。

貞方:新学科は機械と電気・電子の融合を学びます。やはり世の中は一つの学問ではモノを作れない時代です。モノの作り方は一通りではありません。これからのエンジニアは社会課題に合わせて、機械や電気の学びを組み合わせた最適なソリューションを提供する必要があります。学生時代に機械と電気、両方の基礎を学ぶ。そして実験、実習、卒業研究を通じて応用力を身につけておくことが重要です。すると製品開発において、今求められている製品を作るためのアイデアの発想や解決方法を多角的に判断しながら最適なモノづくりができるエンジニアになれます。

赤坂:従来の機械や電気工学、電子工学の知識を幅広く知った上で、いろんなことにチャレンジしていきたい学生に来てほしいですね。それができるように、カリキュラムを組んでいます。

活躍の場は、ありとあらゆる分野に。

福田:卒業後の進路は、あらゆる分野にあります。工場のプラントという大きい機械を使っているところ、自動車産業もありで、建築関係に就職する卒業生もいます。あまりイメージしづらいところでいうと、食品製造業も。実際、食べ物も工場でシステム化されていますからエンジニアが必要です。

赤坂:機械と電気、二刀流のエンジニアになって、世界で活躍しよう、日本を変えていこうという人、ぜひ当学科を目指してください。

スマートコミュニケーション工学科

目指すのは世界をつなぐ
プロデューサー。

村上:現代社会ではデジタル技術の発展により人と人、そして社会とのつながり方が多様化・複雑化しています。利便性をもたらす一方で新しい技術が適切に活かされていないという新たな課題も生じています。そんな社会変化に対応するためには、分野を超えた多角的な視点をもち、デジタル技術を基盤として人・物・世界をつなぐ新たなコミュニケーションを創出できる人材の育成が急務であるとして当新学科が誕生しました。

橋口:技術だけではなくて、マーケティングやデザインなど多様な視点をもち、デジタル技術を基盤としつつ世界をつなぐようなコミュニケーションを創出できる人材が育ってほしいと考えています。

小代:いわばコーディネーターやプロデューサーみたいな役割です。単純なエンジニアではなくて、その技術と社会、人、いろんなものをつなぐ役割を担う人を目指してほしいです。

多様なビジネスに、
社会貢献に求められるスキル。

小代:目指せる職業は、自動車業界(デジタル技術の活用)、電子機器・デバイスメーカー、AI・データ分析企業、ロボット開発メーカー、自動化技術企業、通信業界、IT・ソフトウェア業界、インターネットサービス・Web業界、広告・メディア業界、企業におけるマネジメント職など多彩です。

村上:例えば、人手不足が深刻な農業の課題解決のためにロボットを活用したり、施設に必要な電力を太陽光だけで賄うなどのプランを実現するためには、当学科が輩出するプロデューサー的能力をもつ人材が必要になってきます。社会的にいうとカーボンニュートラル実現を目指す場でも活躍できます。

橋口:専門的な技術者を集めて最適なチームを作り、課題解決のために機能させていく。異なる楽器のプロをまとめて一つの音楽にする指揮者のような存在を目指してほしいです。

理工系以外への進学を考えている人
にも視野に入れてほしい。

村上:当学科では、文理芸の枠を超えて、AIやデジタル技術、デザイン、マーケティングなど多様な知識・技術を学び、それらを活用して自律的かつ協力的に課題解決を行える実践力をPBL教育によって身につけることができます。

小代:PBL教育では、農業や製造業、企業や施設など色々な業種、場所における実際のニーズに基づいた課題にも取り組みます。その解決には工学的な視点だけでなく、より広く多角的な視点が求められます。

橋口:元々理工系に興味があったけど、数学や物理が肌に合わず文系へ進む人も多いと思います。そんな人も、ぜひ当学科を目指してほしいです。もちろん数学などの基礎的な学習はしますけど、AIなどをツールとして利用して、自分自身が見つけた課題を解決していき、様々なことについて挑戦していきたい人であれば、文系か?理工系か?という区別は不要だと思います。

※理工学部機械電気創造工学科、スマートコミュニケーション工学科は、令和8年4月開設予定。[設置構想中]
記載の内容は構想中のものであり、今後変更する可能性があります。

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