23Fine ArtsDATA入学定員14学位授与者数修士(芸術)763※2024年3月31日現在1. 研究内容2. 九州産業大学大学院進学のきっかけ3. 入学して良かったこと3. 将来の夢や目標、またそのために努力していること●高等学校教諭専修免許状(専修)の取得 ・中学校:美術 ・高等学校:美術●9月入学入試(博士後期課程) 「現代の奈多遺跡と熊本阿蘇4火砕流の到達範囲の撮影」を行なっています。研究することになったきっかけは玄界灘に面する福岡市東区奈多海岸を歩いていると古い陶器の破片を見つけたことからでした。その場所を文献で調べると今から約1900年前の弥生時代集落跡「奈多遺跡」であることが分かりました。さらに奈多海岸には、今から約9万年前に噴火したとされる熊本阿蘇山阿蘇4火砕流の地層があり、九州を焼き尽くして海を越え、山口、四国伊方町まで届いたとされています。私は火砕流の範囲を中心に撮影して「濱から濱へ」の作品タイトルで展示発表しました。 学部では写真を主に学んできましたが約3年間のコロナ禍の中、先生の指導のもと卒業制作でようやく写真を制作できた気がしました。卒業制作展での福岡市博物館での撮影がきっかけとなり、2022年に開催された奈多遺跡をテーマにした企画展示「動く海の中道−消えゆく遺跡−」で、奈多遺跡で撮影した写真をポスター、図録など展示していただきました。担当学芸員の方に声をかけていただき、少しでも社会の役に立つことができて嬉しかったです。その経験から大学院という進む道がまだ先にあるなら、後悔のないようにもっと写真を専門的により深く学び、芸術についてまだ学んだことのない領域についても幅広く学びたいと思い進学しました。 大学院は未知の世界でした。芸術研究科に入学すると学びの領域の多さに驚きました。写真専攻以外にも、陶芸の講義やテンペラ画、フレスコ画、現代美術についても学びました。学ぼうと思えば学べる環境が整っているのが大学院だと分かりました。 写真専攻を中心としたチームで参加した世界水泳福岡大会では、日本代表選手や世界の選手達を撮影し、さらに英語が中心のミーティングの中で、世界中のフォトグラファーから撮影手法や編集についても学ぶことができました。 他分野の学生とのプロジェクトを通して、専門領域以外の考え方を学ぶ機会にも恵まれました。留学生も多いので日本にいながら海外に留学しているような毎日です。幅広い知識を持った先生方やたくさんの先輩や後輩がいるのでとても心強く刺激を受けていつも助けられています。 現在激動の世界情勢の中で勉強できることは非常にありがたいことでした。今後どのようなかたちで創作活動を継続するかを考えています。私は制作環境を整えるためにアトリエとギャラリースペースを作る計画をしています。芸術の世界はとても楽しく、そしてとても厳しい世界です。社会と関わり、持続可能なかたちで作品を発表していくことが目標です。コロナ禍で行くことができなかった海外でも勉強したいです。より深く、広く学ぶことができる芸術研究科 造形表現専攻 (写真・映像領域) 博士前期課程木下 史雄 さん 九州産業大学 芸術学部 写真・映像メディア学科 卒業生大学院生インタビュー高度な専門性と芸術領域を横断する幅広い視点から次代の文化にアプローチする芸術研究科は、21世紀の知識基盤社会を支える高度で知的な素養のある人など、多様化する社会に応えられる有為な人材を育成することを目標にしています。博士前期課程では、学部における芸術諸分野の専門的な教育との繋がりに配慮しつつ、専門性と学際性の両立のできる美術研究者、アーティスト、デザイナー、クリエーター、写真家、映像作家などの育成を目標に高いレベルの教育を行っています。アートからデザインまで幅広い分野を網羅する芸術研究科は専門分野に応じて、芸術表現領域、デザイン領域、写真・映像領域の3領域で構成されます。芸術研究科
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