PlusK_vol.35
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 このプロジェクトは、芸術学部が持つ知的・人的・技術的財産を行政や保存団体に提供することで、文化遺産の継承や地域振興、社会貢献を目的としています。 リーダーで2年の八尋麗さん(九産大付属九州高校)は、「主役である人形が引き立つように、舞台での効果を意識しながら制作しました。文化的に意義深いプロジェクトなので、制作は緊張の連続でしたが、先輩方の経験も踏まえ、メンバーの技術を結集した作品に仕上がったと思います」と笑顔で語りました。 プロジェクトを率いた南聡教授は、「4年目となる今年は、経験豊富な上級生が主に制作する2年生を指導できるまでに成長しました。文化財の制作に携わることで、社会と芸術とのつながりを考える貴重な機会となっています。今後も経験を積み上げ、全20枚を学生と共に制作し続けたいと思います」と語りました。08+K 2017 Autumn芸術学部のチカラで文化遺産の継承に貢献「プロジェクト型教育」とは、学部学科の枠を超え、企業や行政、地域と連携し、課題を解決していくプログラムです。「八女福島の燈籠人形」背景幕修復・制作プロジェクトVol.3アートの力で、伝統文化の継承に貢献します!精巧なからくり人形に興味津々背景幕を制作した学生たち「春景色筑紫潟名島詣」第一幕「福島城の景」平成28年度「薩摩隼人国若丸厳島神社詣」第一幕「厳島神社全景」平成27年度「吉野山狐忠信初音之鼓」第一幕「遠景吉野桜」平成26年度プロジェクト4年目 第一幕の背景幕が全て完成! 芸術学部芸術表現学科の学生たちが、平成26年から「八女福島の燈籠人形」の舞台に使用する背景幕を修復・制作するプロジェクトに取り組んでいます。これは、約50年間使用してきたことで著しく傷んでいたことから、同保存会の依頼を受け、およそ縦3m×横6mの背景幕合計20枚全てを、1年に1〜2枚のペースで新たに制作するものです。 4年目となる今年は、「玉藻之前」の第一幕「大内山の春」の背景幕を制作し、9月6日(水)、同保存会に贈呈しました。背景幕は9月22日(金)〜24日(日)の公演で使用され、大勢の観客を魅了しました。 「八女福島の燈籠人形」は、約270年の歴史を持つ、国の重要無形民俗文化財に指定されている人形芝居で、毎年秋に福島八幡宮(福岡県八女市)の放生会で、4つの演目のひとつが上演されます。昨年までに、「吉野山狐忠信初音之鼓」(平成26年)と「薩摩隼人国若丸厳島神社詣」(平成27年)、「春景色筑紫潟名島詣」(平成28年)の3演目の第一幕目をそれぞれ制作し、今回の引き渡しで全ての演目の第一幕目の制作が完了しました。平成26年から続くプロジェクト今年4枚目の幕を制作・贈呈おおうちやまよしのはるげしきつくしがたなじまもうで今年制作の背景幕。春らしい華やかさが際立つ作品たま も の まえやまきつねただのぶはつねのつづみさつま はやと くにわかまるいつくしまじんじゃもうで

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