PlusK_Vol.31
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働きながら学んだり、社会人を経験後に学生に戻る道を選んだりと、学ぶカタチはいろいろあります。社会を知るからこそ、「学ぶことが楽しい!」と実感している学生たちを紹介します。 中学卒業後、美容師として働いたあと、不動産業界に転職。26歳で起業しました。経営者になって、改めて経営学を体系的に勉強したいと思ったのが、進学を決意したきっかけです。 最初は、会計を学びたいと思い入学しましたが、経営学やマーケティングなど、事業に直結している分野へも興味が深まりました。マーケティングで学んだお客様へのアプローチ論を顧客対応に生かすなど、ビジネスの現場でも役立っています。また、ビジネス上での課題を指導教員の先生に質問して、学問的視点からの考え方を教えてもらうこともあります。仕事と学問、両方に取り組んでいるからこそ、ストレートに理解できることもたくさんあると実感しています。 現在、ゼミでは税法を学んでいます。税理士資格取得を目指しているので、週末は専門学校にも通っています。会社経営と大学、専門学校にと忙しい毎日ですが、毎週スケジュール表を作成し、時間をコントロールしています。コツは、無理をしないこと。2時間勉強しようと思うときも、あえて1時間に設定します。長すぎると負担になりますから。勉強に熱中していると、自然と1時間半や2時間がたっています。 卒業後は大学院への進学を考えています。10代の頃勉強しなかったからでしょうか、今は学ぶことに〝火が付いた〞感じです。年を重ね、経験がある分、理解力は深まったと思います。学ぶことに年齢制限はありません。学ぶことのおもしろさを、これからも追求していきたいと思います。商学部第二部 商学科3年藤本 高士さん 入学前の4年間は、看護師として働いていましたが、患者さんとどう関わればいいのか、迷いと葛藤がありました。その答えを知るためには、心理学を学ぶことが役に立つのでは、と思い入学を決めました。 大学では、心理学だけでなく、環境問題や国際協力など、現実に直結したさまざまな事柄を学べ、「こんなに広く深く学べるんだ」という新鮮な喜びと感動がありました。ニュースなどを見る目も変わってきたと思います。 この4年間、心理学を学ぶことで、自分自身が大きく変わりました。以前は、患者さんに寄り添いたいと思うあまり、患者さんの行動一つひとつに心を動かし、その話に十分応えられない自分が悔しく、葛藤する日々でした。 でも、授業で、人の話を聞き自分のことを相手に伝えるすべを学んだことにより、その全人格を捉えられるようになりました。さらに、より深く対象を理解できるようになったと実感しています。 ここで学ぶことで、看護師として働く自信を取り戻せました。卒業後は、看護師の仕事に戻ろうと思います。「患者さんに一番近い存在でいたい」という目標は、入学前と変わりません。でも、心理学を学んだ今は、より深いレベルで患者さんを理解し支えられるのではないかと感じています。そして、現場で経験を積み、また学ぶ必要を感じたら、大学院に戻る、そんな将来を描いています。いくつになっても、学び続け、自分を磨いていきたいと思っています。国際文化学部 臨床心理学科4年石田 千耶子さん(杉森高校)11+K 2016 Autumn

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