キャンパス2025
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[女性]・症状はほとんどない(初期のおりものや軽い下腹部の痛み程度)・のどの違和感を起こすことがある・進行すると不正出血や性交した時の痛みがある・不妊の原因になり、妊娠中だと早期流産になることもある▶性感染症の無料・匿名検査を受けられるところがあります。▶夜間・休日検査やレディース・デーなどが設けられているところもあります。▶性感染症を疑う症状がある場合などは、保険治療となります。▶検査だけでなく、そのまま治療も受けられます。52性感染症●性感染症とは 性感染症とは、性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、梅毒及び淋菌感染症など、性的接触を介して感染する可能性がある感染症を指します。なお、性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染します。また、オーラルセックス(口腔性交)やアナルセックス(肛門性交)などでも感染します。 性感染症は、かゆみや痛みのような症状が問題であるだけではなく、感染症の種類によっては、もし治療をしなかった場合、不妊の原因となったり、神経や心臓などに深刻な合併症や後遺障害を残したりすることもあります。また、粘膜が傷つくことにより、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しやすくなるなど、他の感染症に罹りやすくなることもあります。 特に、生殖年齢にある女性が性感染症に罹患した場合には、母子感染(母親から赤ちゃんへの感染)により、先天性の体の障害の原因となり、放置すると障害が残る可能性もあります。感染しても、比較的軽い症状にとどまる場合や無症状であることもあるため、治療に結びつかないこともあり、感染した人が気付かないままパートナーに感染させてしまうこともあります。このため、不安に感じたら検査を受けることが大切です。●主な性感染症の特徴的な症状あなたが検査を受けるならAとBどちらにしますか。●予防方法について コンドームの使用や検査や医療の積極的な受診による早期発見及び早期治療が性感染症の発生の予防及びまん延の防止に有効です。ワクチン接種により防ぐことができるものもあります。A 保健所B 病院・診療所梅毒が急拡大しています梅毒・性器や口の中に小豆から指先くらいのしこりや痛みの少ないただれができる・痛み、かゆみのない発疹が手のひら、足の裏、体中に広がる・上記の症状が消えても感染力が残っているのが特徴である・治療をしないまま放置していると、数年から数十年の間に心臓や血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、時には死にいたることもある性器クラミジア感染症[男性]・おしっこをした時の軽い痛み・尿道からうみが出たり、かゆくなる・症状のある人は半分くらい・精巣のあたりが腫れて熱が出ることがある・不妊の原因になることもあるHIV(エイズ)・HIVに感染してから2〜6週間(急性期)には、50〜90%の人に何らかの症状(発熱、リンパ節の腫れ、のどの痛み、皮疹、筋肉痛、頭痛、 下痢等)がみられる・無症状のこともある性器ヘルペスウイルス感染症[男性]・性器や肛門に痛みやかゆみのある1ミリから2ミリほどの水疱や潰瘍ができる・足の付け根のリンパ節に腫れや痛みがあり、尿道から分泌物が出ることがある・初めて感染したときには発熱を生じることもある[女性]・大陰唇や小陰唇から、膣前庭部、会陰部にかけて痛みやかゆみのある水疱や潰瘍ができる・足の付け根のリンパ節の腫れや痛みがあり、排尿時痛や排尿障害が起きることがある・初めて感染したときには発熱を生じることもある●一般的な検査及び治療について 保健所や医療機関で検査を受けることができます。不安に感じたら、すぐに検査を受けましょう。検査方法は症状により異なります。主に血液検査や視診、尿検査、おりものを採取した検査となります。 なお、性感染症の多くは治療できます。ただし、早期の段階で治療しなければ、合併症や後遺障害が残る可能性があるものもあり、早期発見、早期治療がとても重要です。治療方法は、感染症の種類によって異なります。

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