キャンパス2025
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充実した学生生活のために 過去には、麻疹(ハシカ)や新型インフルエンザの全国的な流行に伴う休校措置に加えて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行により、本学においても、対面授業とオンライン授業を組み合わせたハイブリッド型授業を実施しました。また、昼食のテイクアウト推奨に伴い、学生食堂のテイクアウト商品に対する購入補助や、食堂の混雑緩和を目的とした屋外のベンチやテーブルの増設などにも対応しました。●ない●分からない●受けていない●1回だけ受けた●受けたかどうか不明●予防接種を2回受けたハシカに罹ったことは? 学生や教職員の日常生活に大きな影響が出たCOVID-19は社会に定着したかに思われます。これらの経験は、感染症の予防対策が極めて重要であることを教えてくれます。普段から十分な睡眠をとり、手洗いやうがいの習慣を身につけることをお勧めします。 麻疹やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症は、予防接種によって防ぐことができます。特に、新型インフルエンザや新型コロナウイルスは人類が全く遭遇したことのなかったウイルスによって引き起こされましたが、ワクチンの供給もあり、現在は、従来の季節性インフルエンザと同じような対応が可能になりました。積極的に予防接種を受けてください。 若者の罹患率が増加している麻疹については、予防接種を全く受けていないか、初回接種から時間が経って抗体が減り、免疫力が低下したことによるものと考えられています。麻疹は感染力が非常に強く、免疫のない人が感染するとほぼ100%発症すると言われており、重篤な合併症として肺炎や脳炎を引き起こします。免疫力が低下した方は、改めて予防接種を受けることが必要です。 そこで、皆さんにお願いです。母子手帳を見て、麻疹の予防接種を受けたか、受けたとしたら1回だけなのか、あるいは2回受けたのかを確認してください。麻疹の予防接種は幼児期に行うのが一般的で、皆さん自身は覚えていないかもしれません。しかし、どういった予防接種をいつ頃受けたのかは、母子手帳に記録されているはずです。予防接種を2回受けたことが確認できなかった場合は、麻疹に罹った経験があるかどうか、ご両親に聞いてみてください。予防接種を2回受けたことが確認できず、また、麻疹に罹患したことがなければ、かかりつけの医療機関で抗体検査を受けるのが良いでしょう。抗体のレベルが不十分であれば、予防接種を受けてください(※下図を参照)。麻疹の予防接種を2回受けたかな?母子手帳で確認! 風疹や水痘(みずぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)についても同じです。これらの予防接種歴や罹患歴も調べてみてください。予防接種を受けてない方や罹った経験がない方は、予防接種を受けることをお勧めします。また、最近では、細菌性髄膜炎に関する若者の罹患例も報告されており、その予防接種も実施されています。これらの感染症は、罹った本人が困るだけではなく、周囲の人に感染を広げる危険性もあります。特に、教職課程を履修する学生は、麻疹の免疫を十分に持っていることが確認できなければ、介護を含む体験実習や教育実習ができない場合もあります。人間科学部子ども教育学科においては、保育園や幼稚園などでの実習に際し、風疹や水痘、流行性耳下腺炎の抗体を十分に持っていることが求められます。また、海外留学を希望する学生も、麻疹をはじめとした各種予防接種が必須であるため、早い時期の対応をお願いします。 COVID-19についても、国内で許可されたワクチンを使用できるようになりました。十分な理由がない限り、ワクチン接種することをお勧めします。なお、COVID-19は無症状者からも感染することがありますので、密集を避け、マスクを着用するなどの対応をお願いします。 最後に、性感染症である梅毒においても、若者の感染者が増加しています。治療で完治しても何度でも感染する病気であり、無治療の場合は心臓や血管、脳など複数の臓器に病変が生じ、重大な障害や死に至る場合もあります。梅毒は早期の治療で治る病気であるため、医療機関や保健所などで積極的に受診してください。ある!まず、抗体検査を受けて、十分な量の抗体がなければ、予防接種を受けてください。25ウイルス感染症の予防について大丈夫でしょう2

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