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デッサンの基礎 - 器物デッサン -

九州産業大学造形短期大学部 造形芸術学科
学びのキーワード
  • デッサン
  • 表現
  • 構図
  • 形態
  • 調子(トーン)
  • 質感
  • 空間表現
  • 全体とディティール

講義ポイント①

なぜデッサンを学ぶのか

デッサンは美術やデザインの基礎といわれますが、何のためにデッサンを学ぶのでしょうか。デッサン力という言葉があります。デッサン力とは、対象を目でとらえ把握する観察力と、それを画面に再構成し、表現していく表現力の2つからなっていると思います。そして、そのどちらも大切なのですが、どちらかといえば観察力のほうがより重要なのだと考えています。デッサンを行うにはいくつかの要素が重要です。・構図・形態・調子(トーン)・質感・空間、等です。それらの要素を総合的に実習を通して理解し、写真等も含めた平画面における様々な表現に活かせるようになることが、この授業の目的だと思います。決して単にデッサンが上手くなることが目的ではないのです。(もちろん上手くなるにこしたことはないですが)

講義ポイント②

空間表現について

前述したように、デッサンを書くためには構図・形態・調子・質感・空間等の要素が重要になる訳ですが、それぞれの話は授業の動画に譲ることとして、それらの要素がそれぞれに関係しあいながら画面を構成していくことになる訳です。そしてそれらの最終的な目指す方向は空間表現ということにつながっていくのです。
ここで重要なことですが、空間表現をするために最も重要なことは「空間を表現しよう」ということを描き出しから念頭に置いて、それに向けてそれぞれの要素を使いながら制作を進めるということなのです。表現というのは、表現しようとしていないことは作品に現れないのです。そして、それでもうまくいかないときに技術の話になってくるのです。

講義ポイント③

全体とディティール

これは動画の授業の中ではまだお話ししていないことですが、様々な表現の基礎としてデッサンを学んでいくときに、非常に重要なことは、全体と細部(ディティール)の関係です。デッサンの完成度を上げ、質感などを表現していくためには細部をしっかりと表現していく必要があります。その時にややもすると大きく捕まえたモチーフや、画面の全体像がバラバラになってくることがあります。細部の進め方は大きくとらえた全体像にきちんとピントを合わせ、具体的にすることで、全体を強化していくように進めていくことが大切なことなのです。
「神は細部に宿る」という言葉がありますが、作品そのものが優れていなければ美しい細部もあり得ないのです。そして、これが重要なことですが、この全体とディティールの関係はデッサンや絵画のみならず、ありとあらゆる表現に共通することなのです。

小田部黃太の写真

九州産業大学造形短期大学部 造形芸術学科

小田部 黃太 先生
専門:彫刻、立体造形表現
  • 講義内容がめざすSDGs