九州産業大学21世紀COEプログラム「国際シンポジウム」が開催されました

 文科省21世紀COEプログラム「柿右衛門様式陶芸研究センタープログラム」の国際シンポジウムが、2月23日(土)午前10時から本学内で開催され、約200人の参加がありました。
 
 柿右衛門様式陶芸研究センター「歴史研究・カリキュラム開発部門」では、柿右衛門様式磁器を美術史・陶磁史・文化史的観点から研究するために、国内外の柿右衛門様式磁器の所在・分布調査を行ってきました。
 英国では、大英博物館を始めとする主要な美術館、エリザベス朝以降から18世紀半ばまでに建造された貴族の城館に伝わる柿右衛門様式磁器を対象としました。
 
 今回のシンポジウムは「17世紀と18世紀の英国における柿右衛門様式磁器の受容について」をテーマに、これまで紹介されていなかった新出作品を含め、英国調査で実見した柿右衛門様式磁器の種類や特徴の報告を行い、また、その成果から得た同磁器の実態や流通における新たな見解について、国内外の専門家と従来の学説の整理を行いながら考えました。
 
 午前の部は、古橋千明COE研究員から英国調査の報告があり、続いて、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館のパトリシア・ファーガソン氏、セインズベリー日本藝術研究所所長のニコル・クーリジ・ルマニエール氏から、美術史・文化史・貿易史の多角的な観点から講演がありました。
 午後からは、考古学・日本陶磁史の領域から佐賀県立九州陶磁文化館長の大橋康二氏が加わり、メーンテーマについてパネル・ディスカッションが行われました。
 
 最後の総括の中で、大橋氏は「九州産業大学が柿右衛門様式磁器の研究に広範な視点から多角的に取り組んでいることは、高く評価される。今後もさらに研究が深化されることを期待したい」と語りました。

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