SPECIAL COLUMN

各業界の最前線を走り続ける“九芸卒”の先輩たちから、熱いメッセージ。

これまで培ってきた知識や経験を 最大限活かした仕事がしたい。

  • 筑紫野市歴史博物館高巣 裕太
福岡県立春日高等学校出身 百瀬研究室

昔から祖父が撮った写真を見たり、カメラを触ることが好きだった私は、地元福岡で写真を学べる九芸に進学。さらに多くの写真に関わる方々の声を聴き、自分と向き合う時間をつくろうと、大学院へ進みました。かつて炭鉱で栄えていた大牟田・荒尾の街の風景を、資料と芸術という双方の視点を考察しながら表現に取り組んだ際には、写真の持つ力の大きさを改めて実感しました。現在は博物館の学芸員として資料の管理、展示の企画を行っています。近現代の絵葉書や古写真に興味があり、資料としてだけでなく、芸術としても評価される、こうしたコンテンツを取り扱い、これまで自分が培ってきた知識や経験を最大限活かした仕事がしてみたいです。自分の思いを反映した作品を制作する経験や技術は、時間をかけて芸術を学ばなければ得難いものです。その経験と技術さえあれば、その先の道はどんな方角であれ、自ずと見えてくると思います。九芸で得るものが、自身を見つめ直す上での豊かな材料となることを願っています。