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地域ブランド企画編 地域ブランド企画編

作品 作品
NPO法人
芸術の森デザイン会議
津留 元 (つる はじめ)
プロジェクト実例 
九州クリエイターズマーケット
作品
  • プロジェクトの概略 2005年から現在まで毎年10月最終週の土日に筑後広域公園体育館および芸術文化交流施設九州芸文館(2018年~)で九州クリエイターズマーケット実行委員会が主催運営してきました。
    NPO法人芸術の森デザイン会議、山門青年会議所、筑後広域公園、九州芸文館と協働し、「ものづくりの祭典」として開催しています。
  • 九州クリエイターズマーケット
  • プロジェクトが始まったきっかけ 2004年(公社)山門青年会議所の会員黒木雄平氏(KUROKI BESPOKE ROOM 代表)の発案によって「地域に新しい文化を根付かせ地域資源をつくる。」という目標のもと山門青年会議所まちづくり5ヵ年計画事業として発足しました。手づくりにこだわり選抜し、会場レイアウト、広報集客の方法、トータルデザインなどの運営理念は固く継承し守られています。
  • 歴史 初回から5回目までは(公社)山門青年会議所、以降はNPO法人芸術の森デザイン会議が引継ぎ、年1回開催を継続しています。地域に根差した作家を中心に公募とスカウトで集め毎回約150~170名規模を維持しています。年ごとに県外からの出店依頼・問い合わせが増え、5回目には会場のキャパを超える盛況ぶりで、屋内・屋外ブースの2会場化が進んでいます。
  • 会場・イベントプログラムについて 2018年度より九州芸文館へ会場を移し開催します。クリエイターは館内、屋外に選抜し1ブース(2m×3m)で出展。出展資格は不問。開場10時~17時(2日目16時)。パフォーマンスではゲリラ的なものもあり、会場から目が離せません。2日目の午前中に最優秀クリエイターを選ぶコンテスト表彰があり、これも必見。2日間ともに地元飯の飲食ブースを楽しめるのも魅力のひとつです。
  • 参加している作家(事例) boyoyon's workshopは主に布を使った楽しいグッズ 、革工房CRAFT#623、81windは圧巻のオリジナル革工芸、癒しのてっちゃん地蔵は言葉とお地蔵さんが色紙の中から語り掛けます。柳川た福は小さな盆栽から苔玉など必見。tamako boxはオリジナルバッグクリエイターで、デザインと技術には定評があります。
  • イベント参加者の反応 お客として来場していた方がクリエイターとしてデビューしたり、毎年1回クリエイターとお話をすることが楽しみという来場者も多い反面、昨年と同じようなものには購買意欲を示さないなど、「12年間で養われた見る目」に苦労する若いクリエイターも。また、歌、ダンス、太鼓、お絵かきアートバトル、マジック他パフォーマーも参加が増え、賑やかなイベントに成長しています。
  • 抱えている問題・課題 駐車場の確保や交通の利便性、会場の導線、休憩場所不足、迷子、飲食店不足へのクレームは未だ解決を見ていません。例年1万人以上が殺到している事が原因でありマンパワー不足は深刻です。また事業の将来像は日々議論されるようになり、マンパワーやモチベーション、企業化など日々解決を目指している懸案も多い分やりがいがあります。
  • 今後の展開 今後も「リアルなモノづくりと心豊かな社会」をテーマにクリエイターが行うワークショップの推進と新しいジャンルに挑戦するクリエイターの発掘を行います。また、社会経済循環と国際交流の受け皿として機能することで、より存在価値の高いイベントにしていきます。 
  • 九州クリエイターズマーケット

地域ブランド企画編 地域ブランド企画編

永田宙郷 永田宙郷
ててて協働組合
共同代表
永田 宙郷 (ながた おきさと)
「緑と文化をつくるモノづくり」
ロゴ
  • 大量生産・大量消費から成熟消費への移り変わり、リーマンショックや東北の震災を大きな転機として、地域や小中規模のモノづくりへの注目が高まっています。加えて、世界各地で地域の素材や技術を使いながらも「工芸品」「デザインアイテム」「生活雑貨」と括るには、どうもニュアンスが異なるモノづくりが増えました。いずれも、商品を「消費」「利益」「効率」の追求よりも、地域や作り手などの背景までを魅力や価値として伝え、新しい繋がりと地域文化を育みたいと強く意識したモノづくりです。
  • 人物01
  • 2011年の秋、この潮流に同じように着目していた、手工業デザイナーの大治将典、海外専門ディストリビューターのまつおたくや、デザインディレクターの吉川友紀子と僕の4名で集まり、「各地で孤軍奮闘する作り手同士が出会う場を作りたい」「流通段階で薄まりがちな背景をキチンと伝える機会を作りたい」そして「僕らは作り手や伝え手の支え手でありたい」という思いから、文化祭か部活をつくるような勢いで『ててて協働組合』を立ち上げました。(作り手の"て"、伝え手の"て"、使い手の"て"を会わせて『ててて』です。)
    翌年2月には、<中量生産・手工業>をコンセプトに、各地の作り手とその商品をバイヤーやメディアに直接、紹介する展示会『ててて見本市』をスタートさせました。
  • 初めてのててて見本市は、3日間のみ、わずか20組の出展でしたが、会場には3000名近い来場があり、僕ら自身の想像を越える大きな反響でした。現在は、200組を越える出展応募から100組を選び、3日間で3500名以上のバイヤーや関係者が集います。国内外でも話題になる、作り手同士の積極的な出会いの場かつ、地域のものづくりを伝える場になりました。
  • 人物02
  • ある時、参加者と話しながら、「何を作るか?」から始まりがちだったモノづくりの視点が、「(未来に対して)なぜ作るか?」に変化していると気づきました。これはシンプルで当たり前のことですが、僕らにとって重要なキーワードで、同時に、こんなモノづくりの当たり前からキチンと挑もうとする潮流を理解してくれる社会や共感者は必ず増えるに違いないとも確信しました。
  • 人物03
  • 今、僕らは地域や文化を伝え、繋がりを生み、モノづくり自体を引き継いでいこうとする作り手の姿勢から生まれたアイテムを『リンケージプロダクト』と名付け、『ててて見本市』を<リンケージプロダクトとその作り手に出会う場>と位置づけをし直しました。これからも僕らなりの適切適量な内容と規模を探りながら、今まで以上に、モノづくりの新しい潮流を支える場になれるように頑張りたいと思います。

情報デザイン編 情報デザイン編

渡邊千佳 渡邊千佳
㈱電通
渡邉 千佳(わたなべ ちか)
「地域のチカラが、
自分のチカラになる」
ロゴ
  • 人物01
  • 地域の仕事は、まずは現地の文脈を、徹底的に自分のなかに入れることから私は始めます。縁もゆかりもない土地、下手したら一回も行ったことのない場所です。そんなところのPRをする、それは実は割と無理のある作業だからです。現地の人の話を伺い、空をあおぎ、においを嗅ぎ、風を感じて、地元の空気にとけ込む。夕飯時、帰省ラッシュのバスの車内。車の音もしない、海音しかしない民宿の、夏の畳のつめたさ…。絵はがきのような観光風景じゃない、生々しい、そこにしかない一枚絵をみつける。そこから広がる、土地の個性とは何か。地域PRの企画をする前段階は、その文脈つかみをとても大切にしています。Re島プロジェクトも同様でした。九州の離島とひとくくりにしても、それぞれの毛色はまったく違います。
  • 人物02
  • 壱岐は日本のふるい神道、八百万の神が近い。神様が食卓の隣にいるように日々を過ごしている。上五島は受難の歴史を歩いてきたからか、生きる力が強い。波の音に負けないよう、高らかに鳴く海鳥のように、今日を謳歌する。そして屋久島は、圧倒的に自然が強い。人間なんてちっぽけなもの、自然に負けた方がいいのだと、その大いなる流れに身を任せていた。島、海という共通項の中で、でもまったく違う一枚絵を反芻し、ことばに再編集する。その繰り返し。一見楽しそうですが、なかなか、骨の折れる作業です。
  • 人物03
  • 慣れぬ土地を歩き回り、取材しつづけ、ずっと島の声に耳をすませている。ある意味休みは無く、神経はすり減ります。しかし、そこを通り過ぎると、不思議と島が、自分の一部になっている。島が自分の血となり、肉となり、その目線で文章がかけるようになっている。
  • 人物03
  • 島が憑依するような感覚。ただの旅行ではない、アウトプット前提で地域をめぐったときに得られる醍醐味です。そして、その経験値は個人に蓄積します。重ねれば重ねるほど、唯一無二の人間になれると信じて、地域の仕事を重ねて行きたいと思う。みんな言います「地域に貢献したい」。でも殆どは、点で終わります。それは実にもったいないことです。地域と地域の文脈は、有機的につながっていける。その線は幾重にも広がって、より懐かしく、より新しい日本を描けるようになるんじゃないか。その一枚絵は、きっと日本人の魂にとって、居心地のいい社会なのではと思います。