九州産業大学数学教室セミナー:アブストラクト 2018年06月09日(土)15:00--16:00 8207教室
講演者:黒田 匡迪(日本文理大学)
タイトル:「単項 GAPN 関数の分類について」

Almost Perfect Nonlinear (APN) 関数とは, 有限体上で定義された関数であり,
あるパラメータに関して高い非線形性を有するものである.
APN 関数は, 暗号理論における研究対象の一つであるため, 主に, 標数2の場合に研究されてきた.
また, 符号理論等への応用も知られている.
一方で, 奇標数の場合では, 標数2の場合における特徴的な性質と同様の性質を有しておらず,
代数的には異なる関数になっている.
特に, これらの分野への応用は余り知られていない.
本研究の目的は, 標数2の場合の APN 関数の奇標数の場合への自然な一般化を構成し,
その一般化された関数を暗号理論, 符号理論へ応用することである.
講演者は, 共同研究者である広島国際学院大学の辻栄周平氏と共に, APN 関数の一般化として,
Generalized APN (GAPN) 関数を構成し, その特徴づけを行った.
本講演では, GAPN 関数の構成や特徴づけについて説明したのち,
現在研究中である単項 GAPN 関数の分類について紹介する.


戻る