FーSAE
 1981年に米国で始まったフォーミュラSAEに倣い、日本の学生にものづくりの機会を与える目的で
2003年に発足された競技大会である。

大学および高専等の学生チームが年に一度自作のフォーミュラカーを持ち寄り、タイムアタック競技や
設計審査等で競う。2010年には8回目の開催を迎え、エントリーチームは80を超える。

 運営母体が異なるため、現在アメリカ、イギリス、オーストラリアなど世界各国で開催されているフォー
ミュラSAEシリーズとは事実上独立した大会として位置づけられているが、大会レギュレーションにはフ
ォーミュラSAEシリーズと同一のものにローカルルールを加えたものを採用している。

 主要なルールはほぼ一致しているため、日本大会に持ち込むマシンで海外大会に遠征するチームも
少なくない。マシンはオープンホイールのフォーミュラカー形式で、610cc以下の4サイクルエンジンという
制限や安全性に関わる設計規定が定められているが、大会の趣旨どおり設計の自由度は大きめであ
る。

 日本大会ではスチールフレームで製作されたシャシーにスポーツバイク用の600ccエンジンを搭載しレ
ース用のスリックタイヤを履くマシンが多く見られるが、単気筒エンジンを搭載するマシンやアルミハニカ
ムモノコック、カーボンモノコックを採用するマシンも見られる。

 学生のものづくりを総合的に競うという目的から、競技は単なる完成車によるレース結果だけではなく、
設計やコストに関する審査やプレゼンテーションの優劣などをそれぞれポイント化し、最終的にそのポイ
ントの合計で競うという形態をとっている。


大会概要

・大まかな規定
・動力は610cc以下の4サイクルエンジンであること。
・車両は$25,000以下、一日最低4台生産可能であること。
・安全性に関しての諸々の規定
 等が挙げられます。


・得点振り分け
イベント 内容 得点
静的イベント
(計325)
 コスト分析 100
 デザイン 150
 プレゼンテーション 75
動的イベント
(計675)
 アクセラレーション 75
 スキッドパッド 50
 オートクロス 150
 エンデュランス 300
 燃費 100
総合得点1000点
・内容詳細
<静的イベント>
コスト分析 大会規定の方法で車体価格を導き、その精度と生産の再現性、車体価格を゙競います。また、生産技術に精通していることも求められます。
デザイン 車両設計を競います。コンセプトや設計思想、技術的裏付けが重要です。事前資料、プレゼンテーション、質疑応答の形式で競います。
プレゼンテーション 市場性のアピール力を競います。消費者を相手に如何に納得させることができるかが重要です。
<動的イベント>
アクセラレーション
(加速性能)

2名のドライバーが直線区間(約75m)をそれぞれ2回、計4回走行してタイムを競います。
スキッドパッド
(定常円旋回性能)

8の字コースでコーナリング性能を評価します。2人のドライバーがそれぞれ2回、計4回走行してタイムを競います。
オートクロス
(ハンドリング)

約1kmのコースを1周走行します。2人のドライバーがそれぞれ2回、計4回走行してタイムを競います。
※エンデュランスでは、このオートクロスの速いチームから先に走行します。
エンデュランス
(総合性能)


全長22km(直線・ターン・スラローム・シケインなど)のコースを2人のドライバーで11kmずつ走行してタイムを競います。
燃費 エンデュランス時の燃料消費量で評価します。

引用:http://m.weblio.jp/c/FSAE