会計情報システム設計ページ 金川一夫

 

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目次

  1. 会計情報システム
  2. システムの構成
  3. 補助簿システムの内容
  4. 現金出納帳
  5. 売上・仕入帳
  6. 商品有高帳
  7. 主要簿システムの内容
  8. 仕訳帳
  9. 総勘定元帳
  10. 合計残高試算表
  11. 損益計算書・貸借対照表
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  13. ゼミナール

 


会計情報システム

 会社は、主に営利を目的として人間の要求を満たす製品やサービスを提供する経営活動をおこなう。この活動で実際に生じたデータを会計情報システムにインプットすると、処理結果としてのアウトプットは会社の一定期間における経営活動の状況を示すものである。これを会計情報と呼ぶ。この会計情報システムは、現在ではコンピュータ化されている。

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システムの構成

 Microsoft Excelのファイルはブックといういくつかのシートからなる。本システムは現金出納帳などの4つのシートからなる補助簿システムと仕訳帳などの7つのシートからなる主要簿システムから構成される。

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補助簿システムの内容

 補助簿システムは現金出納帳、項目一覧、売上・仕入帳、商品有高帳シートからなる。

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現金出納帳

 これは、図に示されるように、現金受取を収入欄、現金支払を支出欄に記入して、現金の残高を示す基本的な帳簿である。計算の方法が簡単なので、このシートを作成することにより、Excelの基本的な式を学習することを目的としている。

1ステップ(見出し作成)

 帳簿名、日付などの項目を入力する。

2ステップ(データ入力)

 次の現金取引の例題にもとづいてデータを入力する。

4月現金取引データ

 

 

 

 

日付

 

摘要

収入

支出

41

()

元入れ

2,500,000

 

41

()

当座預金口座開設

 

1,500,000

41

()

現金売上

288,000

 

42

()

現金売上分預け入れ

 

288,000

45

()

事務用機器購入

 

600,000

415

()

電話代支払い

 

20,000

420

()

収入印紙購入

 

10,000

420

()

切手購入

 

2,400

430

()

妻給与支払い(4月分)

 

85,000

430

()

当月現金売上高

2,592,000

 

430

()

現金売上分預け入れ

 

2,392,000

3ステップ(式入力)

 以下に示される式を入力する。

残高計算

E3=C3-D3E4=E3+C4-D4

合計計算

C17=SUBTOTAL(9,C3:C16)

次期繰越計算

C16=IF(SUBTOTAL(9,$C$3:$C$15)-SUBTOTAL

(9,$D$3:$D$15)<0,SUBTOTAL(9,$D$3:$D$15)-

SUBTOTAL(9,$C$3:$C$15)," ")

($は複写利用のため)

 このように、現金出納帳はSUBTOTAL関数、IF関数の2つの関数を利用して簡単に作成される。

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売上・仕入帳

 商品の販売・仕入という取引の内容を記録する売上帳と仕入帳は,商品の受入と払出を品目ごとに記録する商品有高帳と関係している.ここで作成される売上・仕入帳へデータを入力すると,商品有高帳は自動的に作成される.ここでは,シート間の関係と,コンピュータによる自動処理を学習することを目的としている.

1ステップ(項目一覧シート作成)

 売上・仕入帳,商品有高帳で用いる次のような全ての項目の一覧表を作成する.

2ステップ(売上・仕入帳作成)

図に示される売上・仕入帳のように,見出し項目を入力する.売上/仕入の例題にもとづいて,項目一覧シートの各項目を以下のようにセル参照させて,データを作成する.数値を入力する. 

セル参照

B3=+項目一覧!C3

売上の例題

4月売上データ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カレー

 

 

カツカレー

 

 

日付

 

人数

単価

売上高

人数

単価

売上高

41

()

280

600

168,000

150

800

120,000

42

()

180

600

108,000

40

800

32,000

43

()

120

600

72,000

35

800

28,000

44

()

160

600

96,000

38

800

30,400

45

()

200

600

120,000

45

800

36,000

46

()

116

600

69,600

28

800

22,400

47

()

 

 

0

 

 

0

48

()

100

600

60,000

26

800

20,800

49

()

94

600

56,400

30

800

24,000

410

()

96

600

57,600

23

800

18,400

411

()

166

600

99,600

26

800

20,800

412

()

196

600

117,600

31

800

24,800

413

()

90

600

54,000

20

800

16,000

414

()

 

 

0

 

 

0

415

()

75

600

45,000

25

800

20,000

416

()

70

600

42,000

20

800

16,000

417

()

90

600

54,000

15

800

12,000

418

()

156

600

93,600

20

800

16,000

419

()

216

600

129,600

34

800

27,200

420

()

80

600

48,000

25

800

20,000

421

()

 

 

0

 

 

0

422

()

70

600

42,000

20

800

16,000

423

()

76

600

45,600

25

800

20,000

424

()

80

600

48,000

25

800

20,000

425

()

120

600

72,000

30

800

24,000

426

()

160

600

96,000

33

800

26,400

427

()

100

600

60,000

30

800

24,000

428

()

 

 

0

 

 

0

429

()

246

600

147,600

41

800

32,800

430

()

763

600

457,800

65

800

52,000

 

 

4100

 

2,460,000

900

 

720,000

仕入の例題

4月仕入データ

 

 

 

 

 

 

日付

 

仕入先

品名

数量

単価

金額

41

()

東西食品

レトルトパック

7,000

160

1,120,000

41

()

東西食品

7,000

120

840,000

41

()

南北食材センター

ロースカツ

1,000

100

100,000

415

()

南北食材センター

ロースカツ

500

100

50,000

430

()

南北食材センター

ロースカツ

500

100

50,000

 

 

 

 

 

 

2,160,000

3ステップ(式入力)

 以下に示される式を入力する.

金額計算

G3=PRODUCT(E3,F3)

合計計算

G62=SUBTOTAL(9,G3:G60)

 

4ステップ(データの抽出)

 図に示されるように,オートフィルタ機能(データフィルタオートフィルタ)を利用してB,仕入・売上を指定して,仕入・売上データ,D,各品名を指定して,商品別売上データの抽出をおこなう.

 

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商品有高帳

1ステップ(見出し項目入力)

 図に示されるように,見出し項目を入力させる.

2ステップ(式入力)

 以下に示される式を入力させる.

日付自動処理

A5=IF(OR(売上・仕入帳!$D3=項目一覧!$A$6,売上・仕入帳!$D3=項目一覧!$A$3),売上・仕入帳!$A3,"")

(摘要もほぼ同様)

受入数量自動処理

C5=IF(AND(売上・仕入帳!$B3=項目一覧!$C$3,OR(売上・仕入帳!$D3=項目一覧!$A$6,売上・仕入帳!$D3=項目一覧!$A$3)),売上・仕入帳!$E3,0)

(受入単価もほぼ同様,払出数量は同じ)

残高単価自動処理

J5=IF(I5<>0,K5/I5,"")

(単価計算は移動平均法によっている)

  

2ステップ(データの抽出)

 オートフィルタ機能を利用してA,(空白以外のセル) を指定して,受け払いデータの抽出をおこなう.

 以上で,売上・仕入帳へデータを入力すると,商品有高帳は自動的に作成される.売上・仕入帳シートのデータから複数の条件を満たすものを探すために,このシートの列に対してIFAND,OR関数が用いられる.これは手動の手続きをコンピュータで自動的に行わせる方法であることを学習させる.

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主要簿システムの内容

 補助簿システムを作成したことにより,主要簿システムで用いる関数・機能などは学習している.主要簿システムは,勘定名・仕訳帳・総勘定元帳(現金)・総勘定元帳(当座預金)・合計残高試算表・損益計算書・貸借対照表シートからなる.

 

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仕訳帳

1ステップ(勘定名シート作成)

 図に示されるように勘定名などの項目を入力する.

 

2ステップ(仕訳帳シート作成)

 これは,図に示されるように,取引を発生順に記録するものである.仕訳の例題にもとづいて,勘定名シートをセル参照させて仕訳データを入力する.

合計計算

C43=SUBTOTAL(9,C3:C42)

仕訳の例題

4月の取引

 

4 1

マスタ−は、個人企業「フジオカカレー」を開業するにあたり、個人の財産(現金)2,500,000円を元入れした。

41

中四国銀行で、当座預金の口座を開設し,現金 1,500,000円を預け入れた。

41

東西食品株式会社より食材料を仕入れ、代金1,000,000円は小切手を振り出して支払った。

41

本日の現金売上を集計すると、288,000円であった。

41

仕入先の南北食材センター社より、食材料 50,000円分の搬入があった。

42

店主は、前日の売上代金を当座預金へ預け入れた。

45

オオサカ事務機から経営用事務機器(パ−ソナルコンピュ−タとプリンタ)を、本体価格 580,000円で購入し、取り付け費用 20,000円とともに、現金で支払った。

415

同社より、食材料 100,000円分の搬入があった。

415

電話代20,000円を現金で支払った。

420

領収書へ添付するための収入印紙( 200円分、30枚・400円分10枚)と切手(80円切手30枚)を、現金を支払って購入した。

430

同社より、今月分の請求書( 200,000円)が50,000円分の食材料とともに送られてきた。同社への支払方法は、毎月末締・翌月15日払いである。

430

得意先九州車体へカレー500食分販売した。代金の回収は、翌月20日受取りとする。

430

アルバイトに支払う4月分の給与300,000円を当座預金より引出して支給した。

430

マスタ−の妻に4月分給与85,000円を支給した。

 

 

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総勘定元帳

 図に示される総勘定元帳は仕訳帳のデータを勘定ごとに書き移したものである.これは売上・仕入帳からの商品有高帳作成と同じ方法で仕訳帳から作成される.

勘定名

A1=+勘定名!A3

日付自動処理

A3=IF(OR(仕訳帳!$B3=$A$1,仕訳帳!$D3=$A$1),仕訳帳!A3,"")

勘定名自動処理

B3=IF(仕訳帳!$B3=$A$1,仕訳帳!D3,"")

残高計算

C23=IF((SUM($E$3: $E$22)-SUM($C$3: $C$22))>0,(SUM($E$3: $E$22)-SUM($C$3: $C$22)),"")

 オートフィルタ機能を利用してA,(空白以外のセル) を指定して,当該勘定名データの抽出をおこなう.

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合計残高試算表

 図に示される合計残高試算表は,総勘定元帳の各勘定の借方・貸方合計を集めて作成される.ここでは,仕訳帳シートから直接データを合計して作成する.

合計自動処理

B4=SUMIF(仕訳帳!B$3:B$22,C4,仕訳帳!C$3:C$21)

残高計算

A4= IF(B4-D4>0,B4-D4,"")

 このようにSUMIF関数を用いて,仕訳帳シートの勘定名に一致するセルの値を合計する.

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損益計算書・貸借対照表

 収益・費用を集計した損益勘定から損益計算書()が作成される.

資産・負債・資本残高を集計した残高勘定から貸借対照表()が作成される.

これらのシートは合計残高試算表シートとほぼ同様の方法で作成される. 

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