2015年度の研究会の記録

 

<34回研究会>


 日時 :2015418日(土)午後2時~4

 場所 :九州産業大学2号館2W502号室

 参加者:8 人

 世話人:張ユンヒャン,張美仙

 報告者:張美仙

 テーマ:会話授業における授業形態に関する一考察

 概要 :発表者は韓国語会話授業において、‘どうすれば 楽しく効果的に韓国語が話せるのか’を考えたとき、授業の形態としてグループ授業を用いることにした。九州産業大学の2014年度後期の韓国語会話Tと韓国語会話Uの授業でグループ授業を用いたが、一クラスで5〜6グループ、一グループのメンバは4〜6人ほどである。この発表ではグループ授業の模様を簡単に紹介し、学期末学習者から取ったアンケートの結果を紹介する。このアンケート結果を基にグループ授業の長所と短所を会員同士で話し合い、他の授業形態に関する意見交換なども行い、会話授業における効果的な授業形態を模索していきたい。

 

 

<35回研究会>


 日時 :2015719日(土)午後2時~4

 場所 :九州産業大学2号館2W502号室

 参加者:5人

 世話人:長谷川由起子

 報告者:長谷川由起子

 テーマ:韓国語テストの紹介と検討

 概要 :初級の(過去の)定期テストの問題作りの考え方と 既出問題を紹介すると共に、参加の皆さんからも自作の問題(既出)を部分的にお示し頂き、各人で工夫した自慢の問題、こんな問題でいいんだろうか と悩める問題、何でも結構ですので、持ち寄り議論しましょう。

 

 

<36回研究会>

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 日時 :20151017日(土)午後2時~4

 場所 :九州産業大学2号館2W502号室

 参加者:10 人

 世話人:松崎真日,申美仙

 報告者:小島大輝

 テーマ:スキット作成を通じたグループ活動に関する報告

 概要 :報告者は、現在担当している2つの授業においてグループ活動を行っている。 活動の主な内容は、数名で編成されたグループ内で協力しあい、韓国語による数分間のスキットを作成することである。 現在はまだスキットの作成中であり、学期中にグループごとに発表を行う予定である。本報告では、活動内容の紹介とこれまでの進捗状況及び展望について中間的な報告を行うとともに、活動に対する会員諸氏の意見・アドバイス等を伺いたいと考えている。

 

 

<37回研究会 外国語三団体合同研究会 相互成長につなげる外国語教育の実践と共有 >


 日時 :20161 10日(土) 時半~17

 場所 :九州産業大学1号館406A/B号室

 参加者:

 世話人:小島大輝


 報告者1:篠原征子(北九州市立大・中国語)

 テーマ1:「漢語5分?」アクティブラーニングの実践

 概要1:教科書を用いての学習はよくできるが、実際の応用能力は低いという現象は母語環境下で外国語を学ぶ学習者によく見られる。この現象を防止、改善するため、教える側が応用する場を提供することが大変重要である。そこで、学習者の「聞く」、「話す」、「読む」、「書く」の四つの技能を応用でき、高められる授業を目指し、「漢語5分?」(中国語5分間)を考案した。「漢語5分?」は1回50分間、2回で1セットとする学習スタイルで、1回目は中国語のみ使用可能とし、1.発表題目、発表者、キーワードの紹介、2.「漢語5分?」発表、3.教師による復唱、4.原稿を読んで意味確認、5.発表内容についての問答、6.感想文の作成、7.パワーポイントを用い、5の問答内容を確認、の順番に行う。2回目の授業は6の感想文を用いて学習する。今回の発表では、社会人学習者を対象に一年間実践した結果を報告する。


 報告者2:阪堂千津子(武蔵大・韓国語),西香織(北九州市立大・中国語),池谷尚美(横浜市立大・ドイツ)

 テーマ2:「街角外国語ワードウォッチング」プロジェクト紹介

 概要2:本プロジェクトは、韓・中・独語クラスで実践する複言語プロジェクトであり、教師個人の力ではすぐには変えることの難しい現行の外国語カリキュラム、シラバス、授業形態を、現代の学生の生活スタイルや社会のニーズに合った、より現代的、より快適な学習空間に近づける試みである。本プロジェクトでは、それぞれの学習者が、街で見かける目標言語の表現を発見し、目標言語話者の助けを借りながらその意味や使われ方を検証したうえで、成果物を協働して製作し、それを他言語学習者へ伝えることが主な内容であり、クラスを超えた協働作業も期待できる授業プランとなっている。この活動を通じて、学習者が自他の言語・文化・グローバル社会の各領域において気づきを得、例えば、自分たちの住む街が日本語の分からない外国人に優しい街かどうかという検証ができることを目標とする。本発表では、高度思考と協働作業という観点からもプロジェクト実施の有効性を検証したい。


 報告者3:松崎真日(福岡大・韓国語)

 テーマ3:韓国語ラジオドラマ作成プロジェクト授業における個人の学びと協同の学び

 概要3:外国語プロジェクト授業は、積み上げ型の授業に比べ、その性質上,学習者によるテーマ設定と問題発見・解決の過程を多く含んでおり、そのため授業は予測不可能性が高いといえる。同時にこの予測不可能性は、プロジェクト授業実践の取り組みを躊躇させる要因になるともいえる。以上の問題意識を踏まえ,本発表では筆者の実践をとりあげ、韓国語プロジェクト授業における個人の学びと協働の学びに注目し、プロジェクト授業の意義および課題について議論したい


 報告者4:齋藤公輔(中京大・ドイツ語)

 テーマ4:プロジェクト授業における目標設定の方策 目標分解シート導入の試み

 概要4:発表者はこれまで、学習者に第二外国語の自律学習方法を習得させることを目的に、プロジェクト授業を積極的に導入してきた。その際、学習者にプロジェクト授業の目標を自覚させることに常に苦心してきた。しかし『外国語学習のめやす』およびそのマスター研修にて「目標分解シート」を学び、プロジェクト授業に導入したところ、一定の効果を確認することができた。しかし一方で、目標分解シートの作成に様々な課題が見つかった。本発表では特に、プロジェクト授業実施のたびに様々な基準の「目標」を設定せざるを得ない現状について、一貫した目標を見出しにくいという問題点を取り上げ、その解決策のひとつを提示するとともに、今後の可能性についても言及していく。